円高・円安の影響

外国為替(FX)

円高・円安とは

まずは言葉の定義から



過去より日本円の価値が他通貨よりも高くなること
その結果、一定額の円でより多くの他通貨と交換できるようになる

過去より日本円の価値が他通貨よりも低くなること
その結果、一定額の円で交換できる他通貨の額が少なくなる

例えば3か月前の同日1ドルが160円だったけど、本日は145円の場合で考えると、3か月前は160円でないと1ドルを買うことができなかったのに本日は同じ1ドルが145円で買えるので「日本円の価値が」他通貨ドルよりも高くなったので、3か月前と比べて本日は「円高」になったと言えます。逆の場合は円安ですね。

次にその影響を「物価」と「企業業績」の観点でみると



外国商品を安く買うことができるため食品や日用品などの物価が下がる
原材料等を海外から購入している企業のコストが低下して収益増加の要因となる
輸出型企業は海外市場での価格が上昇して商品が売れにくくなり、収益減少の要因に

外国商品を高く買うことなるため食品や日用品などの物価が上がる
原材料等を海外から購入している企業のコストが上昇して収益減少の要因となる
輸入型企業は日本市場での価格が上昇して商品が売れにくくなり、収益減少の要因に

もう少し詳しく、国民生活・企業活動・投資という観点から考えると





•輸入品の価格が下がる
•光熱費が下がる(エネルギー資源の価格低下)
•国内の物価が全体的に下がる

•輸入品の価格が上がる
•原油価格が上がり、ガソリン・灯油・電気・ガス代が全体的に上がる
•インフレリスクが高まる




•原材料から製品まで輸入品の価格が低下し、輸入企業が増益基調になる
•国際的な競争力が低下し、輸出企業の収益減少の圧力となる

•輸出企業の売上が増加し、生産増加にともなって雇用環境の改善が期待できる
•輸入企業はコストアップとなり、収益減少の圧力となる


•個人投資やM&Aなどの海外投資が増加する
•外貨建金融商品の収益が減少する

•日本株に対する海外からの投資やM&Aが増加する
•外貨建金融商品の収益が増加する

投資面をピックアップして考えてみましょう

円高になると海外投資、つまり海外の投資商品(外国株、外国債券、外国の土地、外国でとれる金銀、外国の会社。。。)に対する投資が増加するのは、それらの資産が円高になったことでより安く買えるようになるからですね。

一方外貨建金融商品、例えば外国株や外国債券を利用した保険商品やNISA等利用した投資信託商品を所有しているとそれは円ではなく外国通貨建例えばドル建商品なので、円高になると価値が下がるので収益が減少するということになります。

要は円高だと外国の投資商品を「買う」時にはメリットがあるけど、「売る」時にはデメリットになるということですね、国内で円を基準に考えた場合は。

円安だと反対です。

外貨建保険商品などは、ドル円が110円位から150円を超える「円安」になったときは、もうこれ以上毎月の保険料を払うのは厳しいから解約しようかとなりました。

例えば月払100ドルの掛け金の場合、ドル円110円のときは毎月11000円の支払いで良かったのに、ドル円が150円になったら毎月15000円の支払いになるわけですから。

逆にすでに所有している外貨建保険商品は解約すると例えば10000ドル戻ってくるとすると、ドル円110円の時だと110万円しか戻ってきませんが、ドル円が150円だと150万円も戻ってくるんですね。

 

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